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041 未練

Autor: 坂森大我
last update Fecha de publicación: 2026-08-23 08:06:00

「よう、マステル……」

 間違いなく、こいつは魔将軍マステル。序章におけるボスであり、戦闘によりリィナを疲弊させた元凶である。マステルのせいで俺はディヴィニタス・アルマを使うしかなくなったのだ。

 悲運の青のせいか、或いはリィナと旅をする状況がゲームと同じだからか。目的地は異なったというのに、俺たちの前に現れていた。

「ほう、私をご存じなのですね? ならば、名を聞きましょうか」

「別に馴れ合う気はねぇよ。どこかへ行ってくれないか?」

 いずれ倒さねばならない敵であるけれど、今はタイミングが悪すぎる。

 俺とリィナは旅を始めたばかり。まだ魔将軍と戦う準備ができていない。

「そう言われましてもね。先ほど魔力波を垂れ流したのは貴方でしょうか? 現状からはまるで理解できませんが……」

 そりゃそうだ。

 烈火無双は勇者最大の剣技。レベル20程度でも、それなりの威力を発揮しただろう。

 だからこそ、気付かれてしまったのだろうが、生憎と一日に一回しか烈火無双は使えない。

「それで貴方は女神の使徒なのでしょうか?」

 饒舌な野郎だな。確かに使徒だけど、素直に答えてやる必要はないはずだ。
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